小さな暮らし、十(とお)の言葉

"好き"をあきらめないブログ

保育士になるまで①

はじめの仕事

 

資格を取るまで、3人の子育て中だったものの、集団の保育経験は皆無だった私が、今はパート職員で補助的仕事ではあるがほぼ毎日フルタイムで働いている。

学生時代は保育科ではなく、今はなき某短大の英文科卒。

新卒採用で就職したのは旅行会社。全く違う畑にいたのだった。

 

それが何故今になって保育士に??

 

今19歳の長男が3歳くらいのとき、幼児虐待のニュースがよく流れるようになった。

こんなに愛しい我が子を傷つけたり、殺めたりすることって、できるのだろうか?と、冷静なときの自分は感じる。 

 

でもひとたび疲労が重なり、頼れる大人もいない状況に陥ったとき、子どもの酷いぐずりやイヤイヤに直面したとき、堪忍袋の緒が切れて、言葉で傷つけてしまったことがある。

辛うじて手を上げることは理性で抑え、しなかったが、もしも自分がそうされて育っていたとしたら、やはり同じことをしていた可能性はある、と思う。

それくらい、めまぐるしい育児生活のうちには、可愛いはずの子どもとの格闘が、日々、入れ替わり立ち替わり、感情を揺さぶってくる。

 

「いつまでも続くものじゃないよ。あっという間に大きくなっちゃうから、今を楽しんで。」

 

人生の先輩たちが、温かくも、無理難題をふっかけてくる。

「そうは言ってもサ!!」と心の中で叫びながら、実際はそうなんだろなと、ありがたく受け止める。

 

それでも、いつ晴れるかわからない先の見えない霧の中を、休みなく重い荷物(精神的な)を背負って歩くような感覚のとき、ほんのちょっとでも、腰かける切り株みたいな、ホッとひと休みできる場所があれば、そこから力が湧いて来てもう数歩頑張れそうなのに!と、24時間ノンストップ育児の中で、何度思ったことか。

 

幸いなことに、そのうち私は助けや励ましをくれる人に出会えたので、話を聴いてもらいながら、気分転換しながら、なんとかやって来れたが、孤独の育児が習慣化している人はどうしてるんだろう?

 

子育て関係の場所に

 

我が子が眠る束の間の静寂の時間、ようやく落ち着いて可愛い寝顔を見ながら考える。

自分の子育てが落ち着いたら、この実体験を活かして、続くママさんたちに、なにかお手伝いができるのではないだろうか。

特筆すべき特技のない私に何ができるのだろう、というマイナス思考に引っ張られそうになりながら、とにかく、子育て関係の場所に関わっておこう、と思い直してからは、その頃ちょうど国家資格として認定されようとしていた保育士の資格が無性に気になり出した。

 

そしてそこからが、長かった。

 

続く…